結論から言うと、難しいでしょう。
最近の異常気象でイギリスも年に数日は30度を超えることが出てきましたが、基本的には天気が悪く、雨が多い寒い国です。昔の小説を読んでも暑い夏を記すものはありません。
イギリスの建物は冬の間にどれだけ湿気がなく温かく過ごせるかを考えて作られてきました。そのため窓はあっても小さなものしかなく、日本で言う南向きや北向きの家なども気にする人もいません。
最近でこそ、今どきの生活様式が取り入れられ新しいフラットが建てられ、古い家が改装され、大きなフレンチウインドウや天窓、バルコニーが見られるようになりましたがそれでも年に数日しかない真夏日をしのぐために高いお金を払ってエアコンを付ける人はいません。
もちろん、新し目のオフィスビルなどはエアコンが入っていることも多くなりましたがそれでもCity(ロンドンの中心部にある)の古い建物ではオフィスビルであってもエアコンがないところはたくさんあります。
エアコンは英国の一般家庭ではまだまだ普及していません。大家自身の家にもエアコンが付いていないのに賃貸物件に無理してエアコンを設置する大家はいないでしょう。
ただし、最近建てられたフラット(日本で言うマンションタイプ)には最初からエアコンが設置されているところがあるようです。最近のフラットの売り文句は”ラグジュアリーフラット”ですから、必要のない電化製品や設備が建築当初からつけられているものも多いようです。このようなフラットの中にはエアコンが付いている物件もあります。
ちなみにエアコンと言ってもクーラーのみ(暖房機能がないもの)だったり外気を取り込んで年間を通し新鮮な空気を建物の中を循環させるものをエアコンと呼んでみたり、建築会社、大家、不動産会社によって”エアコン”の概念が異なりますので注意が必要です。
日本でエアコンと言えば夏は冷房、冬は暖房、梅雨時には除湿もできるものかと思いますがイギリスでエアコンとはまだまだ新しいものです。
自動車も同様で、2000年ころまではエアコンが付いている車はごく一部のみでした。冬は車の構造上温かい空気は簡単に作れるので問題なし、夏は窓を開ける。ところが世界の車の常識化に伴ってエアコン付きの車が増え、現在新車でエアコンなしの車は見つけられないくらいだと思います。
こんなわけで家のエアコンはまだまだ珍しいものと認識をしてください。
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